― 家の片付けが”相続したこと”になることもあります ―
相続の相談を受けていると、非常に多いのが次のようなケースです。「実家や子どものアパートを片付けた際に、冷蔵庫や洗濯機を売却してしまった」「いらない物をゴミとして処分してしまった」——一見すると、単なる整理や後片付けにすぎません。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
Column
― 家の片付けが”相続したこと”になることもあります ―
相続の相談を受けていると、非常に多いのが次のようなケースです。「実家や子どものアパートを片付けた際に、冷蔵庫や洗濯機を売却してしまった」「いらない物をゴミとして処分してしまった」——一見すると、単なる整理や後片付けにすぎません。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
相続には「相続放棄」という制度がありますが、一度でも相続人が”相続財産を処分した”と評価される行為をすると、原則として相続を承認した(=放棄できない)と扱われる可能性があります。これを「承認行為」といいます。
どこからがアウトになるのか、ポイントはシンプルです。
このあたりは、基本的に「財産を自分の判断で処分した」と評価されやすく、承認行為に該当するリスクがあります。
もっとも、現場では事情があります。
こういったケースでは、「やむを得ない保存行為」だったと評価される余地もあります。つまり、アウトとセーフの境界はかなり曖昧です。
この問題で重要なのは「やってしまった後」です。次の対応で結果が変わります。
そして何より、相続放棄するかどうかを早めに決めることが極めて重要です。
相続は「何もしなければいい」と思われがちですが、実際には”うっかりやった行為”で取り返しがつかなくなることもあります。
特に「片付け」は最も危険な行為の一つです。
相続の初動対応は、その後の選択肢を大きく左右します。迷った段階で一度専門家に相談することを強くおすすめします。