医学部を卒業したすべての人が臨床医になる必要はありません。研究、行政、産業など、医師としてのキャリアは多様に広がっています。しかし、こと「保険診療」に関わるのであれば、やはり一定の修練と倫理観が不可欠ではないでしょうか。
例えば、十分な臨床研修を経ずに美容医療の道へ進む医師もいます。もちろん、美容領域そのものの存在意義は否定できません。ただし、臨床経験を積まずに「とりあえず美容へ」という進路を選ぶのであれば、その後に保険診療へ戻る道は容易ではありません。現場の医師たちも、それを受け入れることに慎重です。