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【第2回】紹介案件を慎重にお受けする理由――ご紹介いただいた信頼を守るために

当事務所では、原則として顧問先からのご依頼、または既存の依頼者様からのご紹介案件を中心に受任しております。

その理由について、「紹介案件であれば無条件で受任するのではないか」と考えられることがあります。

しかし実際には、紹介案件だからこそ慎重に検討しております。

紹介者の信頼を背景に、だからこそ慎重に

顧問先とは日頃から継続的なやり取りを行っており、相互の信頼関係が構築されています。そのため、事件処理の進め方や価値観についても共有できていることがほとんどです。

一方、ご紹介案件の場合は事情が異なります。

紹介者との信頼関係はありますが、ご紹介いただいた方との信頼関係はまだ存在していません。そのため、まずは相談を通じて相互理解を深めることが必要になります。

紹介というものは単なる営業手法ではありません。紹介者の方が長い時間をかけて築いてきた信頼を背景として、「この事務所であれば安心して任せられる」と考えてご紹介いただいているものです。

だからこそ、もし事件処理の過程でトラブルが生じれば、依頼者だけでなく紹介者にもご迷惑をおかけすることになります。

そのため当事務所では、紹介案件についても慎重に受任の可否を判断しております。

長期間伴走できる関係を、最初から築くために

弁護士業務は相手方の存在する仕事です。
こちらが十分な準備を行い、合理的な提案をしても、相手方が応じないことは少なくありません。その場合には裁判になることもあります。

裁判は数か月で終わることもあれば、数年に及ぶこともあります。その過程では、思い通りに進まない場面も数多くあります。

そのような状況において最も重要なのは、依頼者と弁護士との信頼関係です。

弁護士は依頼者の代理人として前に立ち、相手方と戦います。しかし、実務上最も困るのは、十分な説明や対応を行っているにもかかわらず、依頼者との信頼関係が崩れてしまうことです。

裁判は弁護士だけで進められるものではありません。依頼者の協力が必要ですし、依頼者にとっても弁護士への信頼が必要です。

そのため当事務所では、事件の内容だけではなく、依頼者の方と長期間にわたり協力関係を築くことができるかという点も重視しております。受任を見送ることがあるのも、そのためです。

短期的な売上だけを考えれば、すべての案件を受任した方が良いのかもしれません。しかし、そのような考え方は結果として依頼者にも不利益をもたらします。

当事務所は事件数を追い求める事務所ではありません。一件一件の事件について責任を持ち、依頼者と信頼関係を築きながら最後まで伴走することを大切にしております。

そのために、受任段階から慎重な判断を行い、ご紹介いただいた信頼を守りながら質の高い法的サービスを提供することを心掛けております。