医療過誤訴訟では、「過失整理表」というものが作成されることがあります。これは本来、次のような事項を一覧化し、裁判所・当事者双方が争点を整理するためのものです。
- どの行為が問題なのか
- どの注意義務違反を主張しているのか
- 相手方は何を認め、何を争っているのか
つまり、「複雑な医療訴訟をわかりやすくする」ためのツールです。
Column
医療過誤訴訟では、「過失整理表」というものが作成されることがあります。これは本来、次のような事項を一覧化し、裁判所・当事者双方が争点を整理するためのものです。
つまり、「複雑な医療訴訟をわかりやすくする」ためのツールです。
しかし、実務では、ときにこの整理表が、逆に訴訟をわかりにくくしてしまうことがあります。例えば次のような状況が生じます。
準備書面の文章を大量に転載し、説明・引用・評価・反論が延々と書き込まれ、結果として、「結局、何が争点なのか」が見えなくなってしまう
本来、整理表は”地図”であるはずです。
ところが、地図に情報を書き込みすぎると、今度は地図自体が読めなくなる。
これは医療訴訟でも非常によく起こります。
特に医療訴訟では、次のような多数の論点が複雑に絡み合います。
だからこそ、尋問前に「どこが本当に争点なのか」を明確に整理しておくことが極めて重要です。
争点整理が不十分なまま尋問に進むと、次のような問題が生じやすくなります。
医療訴訟では、「とにかく大量に書けばよい」わけではありません。
むしろ重要なのは次の点です。
整理表は、”主張を書く場所”ではなく、”争点を見える化する場所”。
この視点を失うと、かえって訴訟全体が見えなくなってしまいます。